授乳中の白髪染めは、一律に禁止されているわけではありません。頭皮に通常どおり使用するヘアカラー剤は、成分が体内に吸収される量が少なく、母乳へ移行する量もごくわずかと考えられています。ただし、製品ごとに成分や使用方法が異なるため、説明書を確認し、頭皮への刺激や赤ちゃんとの接触を避けることが大切です。
授乳中の白髪染めで注意すべき点
使用前に毎回パッチテストをする
授乳中は、妊娠・出産前と同じ製品でも肌が敏感になっていることがあります。以前使って問題がなかった白髪染めでも、使用前には製品の説明書に従ってパッチテストを行ってください。
赤み、かゆみ、腫れ、ヒリヒリする感じなどが出た場合は使用を中止し、洗い流します。症状が強い場合や、顔・首まで腫れた場合、息苦しさがある場合は、医療機関に相談してください。
頭皮に傷や湿疹があるときは使用しない
頭皮に傷、湿疹、炎症、強い乾燥がある場合は、薬剤がしみたり、刺激によって症状が悪化したりする可能性があります。かゆみや出血があるときは、症状が落ち着いてから使用するか、皮膚科などに相談してください。
換気をして、赤ちゃんが薬剤に触れないようにする
白髪染めをするときは窓を開けるなどして換気し、赤ちゃんを同じ場所に長時間待たせないようにします。薬剤が手や衣類、タオルに付いたままにならないよう注意し、使用後は髪と頭皮を十分に洗い流してください。
染めた直後の髪や、薬剤が付着したタオル・枕などが赤ちゃんの口や肌に触れないようにすることも大切です。薬剤が赤ちゃんの肌に付いた場合は、すぐに水で洗い流します。
説明書にある使用時間と使用量を守る
「長く置けばよく染まる」と考えて、指定時間を超えて放置するのは避けてください。薬剤を多く使ったり、別の製品を混ぜたりせず、説明書どおりに使用します。眉毛やまつ毛など、頭髪以外への使用はしないでください。
授乳を中断したり、母乳を捨てたりする必要はある?
通常の方法で頭髪に白髪染めを使用した場合、授乳中だからという理由だけで、授乳を中断したり、搾乳した母乳を捨てたりする必要は一般にはないと考えられています。白髪染めの成分は主に髪や頭皮に使われ、母乳を介して赤ちゃんが大量に摂取することを想定したものではないためです。
ただし、使用した製品で体調不良や強いアレルギー症状が出た場合、医療機関から個別の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。授乳のタイミングを変えても、頭皮からの吸収を確実に防げるわけではありません。
授乳中はどのタイプの白髪染めを選べばよい?
授乳中に特定のタイプが必ず安全とは限りません。永久染毛剤、半永久染毛料、白髪用トリートメントなどで成分や染まり方が異なるため、刺激の強さや使いやすさを製品表示で確認して選びます。
| 選ぶときの確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 成分 | 配合成分とアレルギーに関する注意表示を確認する |
| 使用方法 | パッチテストの方法、放置時間、洗い流し方を確認する |
| 頭皮の状態 | 傷や湿疹がある場合は使用を控える |
| 使用環境 | 換気ができ、赤ちゃんが薬剤に触れない場所を選ぶ |
「天然」「植物性」「オーガニック」と表示された商品でも、アレルギーの可能性がなくなるわけではありません。特に、黒く染める目的で使われる「ブラックヘナ」には、化学染料の一種が含まれていることがあり、表示を確認せずに使用するのは避けてください。
美容院で白髪染めをするときの注意点
美容院を利用する場合も、授乳中であることを事前に伝え、頭皮に傷や湿疹がないかを確認してもらいましょう。カラー剤がしみる、かゆい、痛いと感じたら、我慢せずにすぐ伝えてください。
施術後は薬剤を十分に洗い流してもらい、帰宅後に赤ちゃんを抱く前に手や衣類を確認します。においが気になる場合は、授乳の中断ではなく、換気や赤ちゃんと薬剤を扱う場所を分けることで対策します。
使用を控えて医療機関に相談したほうがよいケース
- 以前、ヘアカラー剤で強いかぶれや腫れが出たことがある
- 頭皮に傷、湿疹、炎症、出血がある
- パッチテストで赤みやかゆみが出た
- 使用後に顔や首まで腫れた、息苦しさがある
- 医師から皮膚の治療や授乳について個別の指示を受けている
特に、顔の腫れや呼吸のしづらさなどがある場合は、重いアレルギー反応の可能性があるため、使用を中止して速やかに医療機関へ相談してください。
授乳中の白髪染めで確認する順番
- 製品の成分、使用上の注意、パッチテストの方法を読む
- 頭皮に傷や湿疹がないか確認する
- 説明書どおりにパッチテストを行う
- 換気できる場所で、赤ちゃんが薬剤に触れない状態にする
- 指定時間を守って使用し、薬剤を十分に洗い流す
- 使用後のタオルや衣類を片付け、赤ちゃんの肌や口に触れないようにする
授乳中の白髪染めは、通常の頭髪への使用であれば一律に避ける必要はありません。パッチテスト、頭皮の状態、換気、赤ちゃんとの接触防止、製品説明書の確認が主な注意点です。肌が敏感になっている、過去にかぶれたことがある、使用後に症状が出たという場合は、無理に使わず医師や薬剤師に相談してください。







